超久しぶりの更新です><

1月には娘が無事に日本で体験入学をしてきました!
その後、仕事が週5日勤務になってしまい、ブログを更新できずにいました><
(月経性気胸は一度再発してからは今のところ再再発には至っていません)

いろいろ書きたいことがたまっているのですが、今日は最近話題の自己啓発本を紹介しようと思います。


題名 「セイノの教え」
著者セイノ(*SayNo…今まで信じていたことにノーと言おう…という意味)
1955年生まれ、2023年基準資産数千億ウォンの資産家。顔や本名は明かしていませんが、2023年にテレビでモザイクインタビューに答えており、実在する人物です。(本の内容が濃ゆい経験談なので実在する人物だと思います)

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本の紹介

韓国で億万長者になった起業家が、2000年から20年以上にわたり新聞やブログで発表してきたコラムをまとめ、加筆修正を加えて2023年に出版した一冊です。この本は、20年間の著者の洞察が詰まっており、その内容の幅広さと深さが特徴です。また、著者が出版を通じて利益を追求していないため、本の価格が非常にリーズナブルであること、さらに電子書籍の読み放題プランで無料公開されていることが、多くの読者に読まれている理由の一つです。これらの理由から、この自己啓発本は発売以来、長らくベストセラー1位を維持しています。


本の内容(内容がかなり長いので一部)

*セイノが億万長者になるまで…父親は北朝鮮から南下した医者でしたが、セイノが青少年のころに詐欺にあって家は破産し父親は他界します。セイノは休学して知り合いから投資を受けて起業しますが失敗。その後学校を卒業して車庫で暮らしながら英語翻訳で資本を作り、衣類、コンピューター、音響機器、貿易などで事業を広めていきます。IMF危機時に外貨購入で更なる財を築き、復興期に株と不動産で億万長者としての立地を固めました。

*どのように仕事をするべきか…成功への道は、他人との比較を避け、仕事とプライベートのバランスを求めず、30代までプライベートを犠牲にする覚悟が必要です。機会は人を通じてやってくるもので、特に目上の人からの訪れることを知るべきです。また、効率を考え、会社の近くに住むことも大切です。

*金持ちになるためにすべきこと…成功への鍵は、資本主義の理解、法律知識の習得、財テクに頼るのではなく自己価値の向上、そして挑戦を楽しむことにあります。

*どんな本を読むべきか…↓

となりの億万長者 〔新版〕 ― 成功を生む7つの法則
ウィリアム・D・ダンコ
早川書房
2013-08-23





孔子が死んでこそ国が生きる
金 経一
千早書房
2000-02-01


などなど多数


本の感想

要領よく稼ごう!株をしよう!願えば叶う!みたいな本が多い中、久しぶりに「努力して金を稼げ(*`Д')」という普遍的な内容を経験談を踏まえてドッシリ説く本でした。

中で「お金を稼ぐということは、金持ちから自発的にお金を払わせ、もらい受けること」だと著者は語ります。その過程はズルや嘘ではなく、正当な価値を持つべきであると言います。特に相手が困っていることや不便に感じていることを解決することにお金を稼げるヒントがあると言います。

また仕事への態度として、お金をもらった分働くという人が多いけれど、自分の価値を高めたいならばまずは人より優れた実力を見せることで価値が上がるということ。そこから機会が与えられて可能性が開けていくというのが道理であるとのことでした。会社で昇給を望みながらも、賃金以上は働かないようにしていた私としては中々グサッと来る内容でした;こういうのは経営者目線にならないと中々気付けないです;

公務員との付き合い方についても結構触れていましたが、理由としては韓国の法律は「~について適切に処理する」という曖昧な文章が多く、それを解釈するのは公務員によって違うため、公務員を味方に付けないとひどいことになるとのことでした。韓国社会は順法精神があまり高くないですが、”もしも速度違反で捕まった場合にとる可能性のある行動パターン”が10個以上提示されていて、とても面白かったです;;(*´Д`*)十数年前の話なので、現在は通じないであろう…と信じたいですが(笑)


本を読んでいて無視できないのが「욕(悪口)」のすさまじさです!(笑) ”楽して稼げると思ってるのかコンチクショウ!”とか”そんなこともできないのに何を言ってるバカ野郎!”みたいな文体が結構出てきます。(笑) 実際に著者は必要な時はすさまじい口調で相手を責めるとのことで、必要な際はそうすべきだと説いています。욕の練習の仕方なども丁寧に教えてくれています。韓国の욕文化は日本人としては不慣れですよね;私は読むだけで胸がザワつきます;;
著者の説明によると、モラルが低い場合は丁重な口調で言っても通じない場合がほとんどで、そういう時は意図的に욕をすることで相手への感化を与え、結果的に社会のためになる…ということです。歯がゆい思いをしてきた結果としての解決案なのだということで、そういわれると納得だなと思いました;
韓国で욕文化が発達してるのは、そういう背景があるのでしょう。

著者は仕事で日本人とも頻繁にやりとりがあったようで、日本についても触れている内容が多々あります。推薦図書には日本人作家の本も多くあります。日本のいいところなどは受け入れながらも、日韓の違いをしっかり理解しており、韓国のパワフルなやり方で富を築いた経営者です。常に挑戦し続ける著者のように生活するのは苦しいだろうとは思いますが、読みながら心に残ることがとても多い1冊でした。読む機会があればぜひ読んでみてください^^(もし日本語版が出るとしたら、욕をどう翻訳するのか非常に気になるところ…!)



ではまた。